「AERA English」7月号が届きました。早速、連載「杉田敏のビジネス英語クリニック」のページを開くと、そこにダークスーツにネクタイ姿の私がいました! この日のために藤丸の紳士物売り場でスーツを買い、床屋に行ったのですから、普段の私ではありません。今回のテーマは「言いにくいことを相手に伝える表現」。3つのお題に対する私の答と杉田先生のコメントを紹介しましょう。
<お題1> 評判のレストランに顧客を招待したのですが、スープは辛過ぎるし、ウェイターのサービスもお粗末。ついにはコーヒーをテーブルにこぼされました。ヘッドウェイターを呼んで文句を言いましょう。
<私の答> I’m deeply disappointed today. I’ve heard good things about this restaurant, but . . .
<杉田先生コメント> 同感です。こういった場面でここぞとばかり横柄に振る舞う人は、見ていていて不快ですよね。クライアントだって、人が怒鳴りつけられているのを見て、いい気持ちはしないはず。反対に、浦島さんの回答のようなセリフを静かに、丁寧な口調で言えたら、人間的な大きさを示すことができて、クライアントも信頼を寄せてくれることでしょう。
<お題2> 出張でクライアントのニューヨーク本社を訪れました。会議前にトイレに行きたいのですが、場所がわかりません。表示も見当たらず、仕方なく受付嬢に尋ねることに。何と聞けばいいでしょうか。
<私の答> Excuse me. Where’s the restroom?
<杉田先生コメント> 英語で「トイレ」を指す単語はいろいろあるが、注意したいのが”toilet”の使い方。toiletは、イギリスではトイレの意味で使われますが、アメリカでは便器を指すこともある直接的な言葉。私の知るアメリカ人には、日本語の会話の中で『トイレ』という言葉を聞いても、違和感を感じると話す人もいます。アメリカ人に対しては、浦島さんの回答にもあるrestroomあるいはbathroom, men’s room, lavatoryなどを使うほうがいいでしょう。イギリスの口語ではlooとも言います。ちなみに、bathroomはトイレを指す婉曲的な言い方として、家の中に限らず、オフィスビルなどでも使えます。
<お題3> アメリカ人のビジネスマンから、「日本の会社と交渉していて、一番頭が痛いのは決定が遅いことだ。嫌になってしまう」と愚痴をこぼされました。「もっと忍耐を」とアドバイスしてあげましょう。
<私の答> I understand how you feel, but be patient. Decision-making takes longer here.
<杉田先生コメント> 相手に歩み寄る姿勢というのは、コミュニケーションを築く上でとても大切なポイントです。
他の2人の回答者の答が気になりますね。そんな人はぜひお近くの書店で、「AERA English」7月号をお買い求めください。