病院でジャズ
北斗クリニックのオープン1周年記念コンサートに行ってきました。会場は病院の待合室。300名の招待に対して1,600名を越える応募があったそうです。当初はエリック・リードのピアノトリオでしたが、なんと彼は来日直前にスペインで交通事故に。急きょピアノがロニー・マシューズに変更になってしまいました。エリック・リードを楽しみにしていた私には非常に残念でしたが、それなりにエンジョイできたライブでした。
何と言ってもよかったのが病院のスタッフの方々です。こんなことはみなさん初めてなのでしょう。一列に並んでいる病院のスタッフに、「そんなところに立ってないで、入り口でお客さんに挨拶しなさい!」なんて声が聞こえました。司会をした女性スタッフも素人ぽくて、とても初々しかったのが印象的でした。hospitalだけにもてなしの心が伝わりました。これが本当のhospitalityですね。
演奏の方は、個人的には女性ボーカルのメリー・スターリングスがよかったです。声の質、歌い方、私の好みでした。彼女のCDが販売されていたら、間違いなくゲットしていたでしょう。そうそう、コンサート終了後にマシューズのCDにサインをもらってきました。これでジャズミュージシャンのサイン入りCDは何枚になったでしょうか?
バブルの時代は、企業メセナとかいうことで、無料の講演会やコンサートがよく開かれていました。でも、ここ数年は景気後退とともにずいぶん減ったような気がします。そんな中にあって北斗クリニックは思い切ったこをやったものです。院長は最初の挨拶で「なぜジャズか? それは聞かないでください」と言っていました。きっとあの院長はジャズファンなのでしょう。来年は2周年記念のコンサートを期待しています。