学生時代から英文法だけは少し自信があった私ですが、これまでの人生で何度かドキッとしたことがあります。その中でも最大級のものが京都に住むある高校生からの指摘でした。
それは忘れもしない2002年4月。私にとっては華々しい全国へのデビューになるはずの瞬間でした。それまで英会話の本は何冊も出版していたのですが、NHKラジオ「英語リスニング入門」のテキストに「英会話のお決まり表現」というタイトルで毎月2ページの連載をすることになったのです。さすがNHKともなると緊張感はまるで違いました。なにせラジオの英会話番組のテキストは、販売される桁が違います。何度も何度も原稿を入念にチェックして東京に送りました。
ところが、4月号が発売されてすぐにNHKに届いたというハガキが転送されてきました。そこには、「先生は記事の中で、I’m sorry to be late.という表現を使っていますが、私の高校の先生はI’m sorry I’m late.と言うと教えてくれました。どちらが正しいのでしょうか?」。私は長い間、「授業に遅れてきたときは、I’m sorry to be late.と言ってください」などと教えてきました。正直、このハガキを受け取ったとき、「まさか?」と心の中で叫びました。なにせこの記事を書くにあたってネイティブの先生にも確認していたからです。
ところが、もう一度ネイティブに確認すると、「確かにI’m sorry I’m late.の方が一般的だね!」なんて平然と言い出したのです。つまり「I’m sorry to be late.は文法的には正しいが、会話ではあまり使わない」という例です。そのとき私はドキッを通り越して、目から火が飛び出しました。「これで英語教師としてのキャリアも終わり?」なんて考えました。なにせ全国に発信した最初の記事でミスを犯してしまったからです。NHKにお詫びの電話を入れ、京都の高校生には丁重な手紙と私の著書を1冊送らせてもらいました。
いよいよ文法の日の特別セミナーが4月9日(日)に開かれます。文法の大切さを考えるいい一日にしたいものです。最近うちの子どもたちの歌声が「よーく考えよう。文法は大事だよー」に聞こえるようになりました。目だけでなく耳も悪くなったようです。
* 一時は自信を失った私ですが、「英会話のお決まり表現」を番組が終わるまでの3年間連載させてもらいまました。その後は一度もハガキは届きませんでした。ホッ!
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文法の日制定記念 第1回英文法セミナー「なるほど! 英文法Q&A」
コミュニケーション重視の風潮の中で、みなさんは英文法を軽視していませんか? 実は英語が話せるようになるためには、やはり最低限の英文法を理解することが大事なのです。英文法の大切さを再認識してもらうために、ジョイは全国に先駆け「文法の日」を制定しました。この運動を帯広から日本中に広めていきたいと考えています。記念すべき第1回セミナーには、数々の著作で有名な松崎博先生を東京
からお迎えします。みなさんぜひご参加ください。
日時:4月9日(日)10:30AM〜12:00、または1:30〜3:00PM
(レベルによって時間が違います。下記プログラム欄をご覧ください)
会場:ジョイ・イングリッシュ・アカデミーA館
(帯広市西17条南5丁目11-14)
講師:松崎博(まつざき・ひろし)/アメリカンハウス代表、武蔵野大学講師。著
書は49冊! ブログ「Listen&Repeat英語大学」が人気急上昇中。アルク「1000
時間ヒアリングマラソン」元講師。英語EXPOに講師として4回参加。セミナーと同
じタイトルの簡単英文法書『なるほど!英文法Q&A』(語研)は文法嫌いのバイブ
ル(?)と言われている。
プログラム:どちらかお選びください
A.初級講座(ベーシック〜ステップ2、英検3級程度)10:30AM〜12:00
B.中級講座(ステップ3・4、英検2級程度)1:30〜3:00PM
*それ以上の方は、今回は対象外になります。ご了承ください。
参加費:ジョイ生徒1,000円(ジョイ・クーポン使えます)、一般1,200円
定員:A・B各30名
申し込み:必ず事前にお申し込みください。このメールの下部に申込みフォーム
がついています。必要事項を入力し、このアドレスまでご返信ください。
追って担当者から確認メールを送信します。電話(0155-33-0198)、
Fax(0155-36-7930)、またはカウンターでも申し込みできます。
※参加費用は事前にジョイまで持参いただくか、当日受付にてお支払いくだ
さい。