立派な日本人になる。
曽根 宏先生のセミナー『品格ある日本人の英語とは?』がさきほど終了しました。
「”品格ある日本人” なのか、”品格ある英語” なのか。日本語は面白いですね」、と微笑む曽根先生。「”品格ある日本人の英語” とはなんでしょう。それは、その本(曽根先生著書『品格ある日本人の英語』ビジネス社、定価1500円)を読んでいただければわかります」と言って笑いを誘いつつも、セミナー最後に紹介してくださった、この本についている著名な日本人の英語例がその答えのひとつであったと私は感じました。
英語が話せる、それよりも忘れてはいけないこと。試験で良い結果を出すのはあくまでも体力測定であり、それよりも大切なこと。
それは、日本人として立派であること。日本人としての人間性がしっかりしていること、そして、”5W1H” のしっかりした話し方をするということ。
公共の場で交わす必要のある英会話は、ロールプレィで練習すればすぐできるようになるといいます。そうではない、家庭や友人、同僚との間で交わされる英会話を身につけるほうが難しいものです。ここで伸び悩む学習者へのヒントもたっぷり話してくださいました。
面白い言葉がありましたね。
「英会話教室が英語リスニング教室になってしまっている」。ネイティブの話すのをただ黙って聞いているだけの生徒さんはいませんか? 講師に喋らせているだけで学んでいると思ったら大間違いです! 今、私はKendraのクラスを受講していますが、着任した当初うちのクラスでもよく彼女は「聞いてる? 反応して」と言ったものです。そういうことです。
曽根先生の話し口は柔らかですが、特に英会話クラス受講生の方々にはひょっとしたらドキッとするような、素晴らしい指摘がいくつもありました。
中でも、「なんて返事するか考えすぎている間に話題が変わっているという経験した方はいませんか? 言われっ放しにならないで、そういうときは何でもいいから言う」。これに思い当たるフシのある方、いるでしょう? おそらく大勢。
歴史が好きだという、前回のエントリーでご紹介したKさん。彼にもお話ししたことがありますが、そういう、何かひとつでも好きなもの・得意なものがあれば武器になるはずです。今日のお話で、グローバル人材の資質として挙げられていた3つの能力の一番目がこれに当たると言えませんか? そこにコミュニケーション能力が加わり、自分や自分を取り巻く環境について説明できる能力がプラスされれば、それはもう鬼に金棒。
…「好きなものがない」なんて、悲しいこと言わないでくださいよ。大人のイベント『Show & Tell』にお誘いしたとき、そう言って断る方が何人かいらっしゃいました。でも、誰でも絶対あるはずなんです。それを人に伝えて相手のそれを聞く。ここから重ねていきませんか?
オフィスで外国人講師たちの会話を見聞きしたり自分も参加すると本当に感じます。一方的には絶対にならない。誰かが何かを言ったら、それに反応する。基本的には必ずみんな、発言者の目を見て話を聞き、相づちを打ちます。そして、話し終えたら各自きちんと必ず反応を返します。「わからない」とか「自分には意見がない」なんて言う人はいません。そんなことでは、相手と対等に話はできないし、相手に失礼だとも感じます。
いつか茅野先生が話してくれた、「英語を学ぶということは、異文化を学ぶということでもある」。この言葉が今、とてもよく理解できます。同時に、異文化を学ぶというところに尊敬の気持ちがあってこそ、良い相互関係が結べる。ひいては、自分自身のステップアップにも繋がるんだと、今日の曽根先生のお話を聞いて思いました。
雨混じりの不安定な天気の中、たくさんの方々にお越しいただきました。恐らく車で数時間はかかるであろう遠方からお越しいただいた方々もいらっしゃいました。どうもありがとうございます。みんなで一緒に、立派な日本人になりましょう!