「英語は翼セミナー」報告
7月26日(土)、中高生を対象にした初めての「英語は翼セミナー」が行われました。今回のゲストは、現在ニューヨークで活躍するピアニスト市川純子さんと、1994年からアフリカのガーナで日本語教師をしている米山博子さん。当日は12名の生徒さんが参加し、二人の貴重な体験談を聞くことができました。
<市川さんの話>
ニューヨークに行った当初はベッドもなく、日本人の友達も周りにいなく、わからないことだらけで大変だったけれど、どんなことも「なんとかなる」もの。恐れずにいろいろな事に挑戦してほしいとのメッセージを送ってくれました。また、「勘違い」が大切。「自分は英語が人よりちょっと得意」など勘違いをすることで道が開けることもあるので、どんどん「勘違い」してほしいとも話してくれました。
2001年9月11日に起こった同時多発テロのときにも市川さんはニューヨークにいたそうです。貿易センタービルから病院へ向かう消防車や救急車にプラカードを作ってエールを送る人々を見るなど、アメリカ人の団結力の強さに感動したという話も聞かせてくれました。
市川さんは、ジョイのバッキーホールにあるピアノが全く調律されていないにもかかわらず、講演の最初に快く「Entertainer」という曲を演奏してくださいました。市川さんは、ジョイの卒業生です。皆さんも、この帯広から世界を舞台に活躍する可能性を秘めています。何事も「なんとかなる」ものです。大いに「勘違い」して興味のあることにどんどん挑戦し、皆さんの可能性を広げていってください!
<米山さんの話>
大樹町出身の米山さんは小学生のときに、何も身につけず裸で飢餓のためガリガリに痩せた男の子がただカメラを見つめて呆然としているポスターを見て衝撃を受け、「こんな悲惨なことが起こっているアフリカをいつか訪れ、自分の目で見てみたい」と思ったそうです。そして大学時代にガーナからの留学生と知り合ったことをきっかけに、アフリカへ行くという夢を実現させました。
米山さんは「何か自分が挑戦してみたいことを見つけたら、やろうかやらないかと迷っているだけでは何も始まらない。やってみて違ったと思えば、そこでやめてまた新しいことを始めればいいだけ。恐れずにどんどん挑戦することで夢を実現できるもの」というメッセージを送ってくれました。
米山さんは、今年「サラガのバオバブ」という絵本を初めて出版されました。ガーナのサラガという街に奴隷貿易最大の市場があったということを知り、その歴史を忘れさせないために多くの人に伝えたいという思いから4年越しで絵本の出版という夢を実現させました。
1枚のポスター、一人の人間との出会い、そういった小さなところから始まり大きな夢を実現させていった米山さんの言葉には力がありました。聞いてきた中高生の皆さんにもその強いメッセージが伝わったと思います。
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ジョイでは英語を学ぶということだけでなく、このような機会を通して、皆さんが将来の目標を見つけられるお手伝いができればと思っています。今後もこのような企画を続けていきたいと思っていますので、ぜひご参加ください。