JOY(ジョイ・イングリッシュ・アカデミー)

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ジョイ卒業生・山谷享子さんより(ドイツ)

 先日、近所のお気に入りのカフェで一杯飲みながら、アガサ・クリスティの“ミス・マープル”を原書で優雅に(…かどうかは別として)読んでいた。ここはいつもロックやらポップスやらが心地よく流れているのだが、ふと気が付くとなにやら懐かしい様な調べが流れている。…聞き慣れた曲調。どう聞いてもアジア系。韓国語か?中国語か?タイ語もアリか…?やがて耳が合うと、まごう事無く「…日本語じゃん!」…しかもド演歌だ。日本の演歌もこんなところまで来るのか。3へえ。
 ここはドイツ。…の東方、ザクセン州の州都ドレスデンである。ドイツへは、短期・超短期を合わせて4度目。(おや?いつの間にやら大好きなイギリスへの訪問数を越えてしまった。ちなみにイギリスへは一か月の語学研修・一年の留学・三日間の旅行と3度行った。)
 「仕事も恋愛も三の次にして、やりたいことだけやる」と決め込んで仕事を辞め、ワーキングホリデービザをとり、日本を発ってから9か月目。今の身分はまあ「浪人」というところか。通算6か月通ったドイツ語学校ももうやめ、今は自習復習。少しの読書と、友達とのおしゃべりと、ホームページの作成に、ちょっとだけ旅行に行ったり、また次の言語に手を出そうか、という日々。せっかくだから今は仕事も少ししてみたい。
 今回ドイツへ来る前に、初めてアメリカを訪れた。2週間の旅行は、南部にいる日本人の友達を訪ねるところから。ワシントンD.C.にいるアメリカ人の知人にも再会し、N.Y.へは独りで乗り込んだ。N.Y.からはワルシャワ経由でミュンヘン入りし、10日程かけてドレスデンまで北上。
 イギリスのイングランドは留学中にほとんどひと回り旅行したけど、ドイツだって今度の北ドイツ小旅行で一応ひと回りすることになる。北以外は、8年前留学からの帰りに旅行済み。今年の1月にはオーストリア、リヒテンシュタイン公国、スイスとドイツ語圏を回った。チェコのプラハも行ったけど、ここドレスデンからは電車でほんの2時間半の外国。
 語学学校では毎月様々な外国人と知り合い、一緒に遊んだり食事に行ったりもするが、自分だって外国人にほかならない。場合によっては、ドイツ語・英語・スペイン語・ポルトガル語・韓国語・日本語・アラビア語・ギリシア語etc.が目の前であやとりの様に飛び交う。右と左で違う言葉を話す面白さはちょっと独特だ。
 英語を始めたのは今から20年前、小学生の時。外国語=英語しかなかった私にとって、外国語に興味を持つ事は英語を習うことに他ならなかった。中・高通して英語は決して得意科目ではなかったけれど、違う言葉で話すことは面白かった。英語がわかること、英語がわかるから分かる事、そういう興味と楽しさだけで、いつの間にか当たり前のように続けて来て、イギリスへ行き、何の変哲も無い縁?たまたま友達が旧東ドイツ出身だったことーでドイツに興味を持ち、ドイツ語を始めた。英語で、イギリスで。そうしてその延長で、今私はドイツにいる。
 日本の大学卒業後、いつも外国人がいて英語を使う職場で働いた。でも、実は私は、英語が私の人生でどうしても必要だと思ったことは一度もない。英語ができなくても、それなりに英語を使わない道を選ぶことも可能だと思う。けれども、“英語ができるからできる事”は少なくない。もし英語を学んでいなかったら、私が選べた全ての選択肢は極端に少なくなり、イギリスに‘おばあちゃん’ができることももちろんなく、語学学校のパーティでシリアのダンスを踊ったり、ブラジル人の友達とベタベタな恋の三角関係に笑ったり、ロシア人の友達と二人でサハリンを山分けすることで手を打ったり(笑)、悩んだ時や不安な時はいつもスイスの友達から元気と勇気をもらったりすることもなく過ごしているに違いない。
 今、みんなの目の前に「どこでもドア」がある。それが、“日本語世界ならどこでも”分かるドアか、“日本語以外の世界にもどこでも”繋がるドアになるか、それはみんなの興味次第だ。
ドイツ・ドレスデン在住
山谷享子

2005.06.06 22:14
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