個
絵本作家、五味太郎さんの講演を聴きました。絵本作家なのに、「読み聞かせは大嫌い。無理矢理読ませる必要なんかまったく無い。本が好きじゃなくったって、生きていけるじゃありませんか。でも、読みたい人はどうぞ」というスタンスが私は個人的に好きです。「絵を描かない子」が、教育の現場では「描けない子」と評価されたり、「がんばらない子はダメな子」ととらえられたり、今の教育のシステムの歪みをユーモアたっぷりにバサバサと斬ってくれました。
いろんな個性を認めてあげましょうよ、というメッセージです。子供も、大人も一人の「個」である、ということがつきつめると「人権」なんですよね。たしかに、教育業界の一端を担っている人間としては耳の痛い部分もありましたが、だからこそ現場にいる人間がほんの少しずつでもやわらかくなっていかなきゃなぁ、と思いました。ドラゴンボールの元気玉みたいに、ほんのちょっとの「個」を認める心の余裕が一人一人の教師から集まったら、大きな力になるかもしれません。2時間ほどのお話でしたが、聞き終わった後爽快感が残りました。ジョイの先生たちも何人か一緒でした。明日、他の先生たちの感想を聞くのが楽しみです。
2005.05.22 23:02