(14)Ystad Sweden Jazz Festival
今回の旅は、50年前に一人でまわったヨーロッパ旅行と同じルートをたどるものですが、2ヶ所だけ初めて訪れる場所があります。その一つが、スウェーデンの町・イースタッド(Ystad)です。ここはストックホルムと、デンマークのコペンハーゲンの間にある町で、毎年夏にジャズフェスティバルが開催されています。
もともと、ここに行く予定はまったくありませんでした。それが急浮上したのは、昨年6月、札幌で聴いたスウェーデンを代表するピアニスト、ヤン・ラングレン(Jan Lundgren)の一言がきっかけに。彼にサインをもらっているとき、「来年8月にスウェーデンに行く予定です」と話したら、「それなら、イースタッドのジャズフェスティバルに来たら?」と。なんと彼はそのフェスティバルの音楽プロデューサーだったのです。
私がイースタッドに滞在するのは8月1日。そして、なんとこの日にヤンのコンサートが! しかもビル・エバンス特集です。その告知を見て、鳥肌が立ちました。実は私は高校生の頃からビル・エバンスの大ファンで、大学生のときには札幌で彼のライブを観たこともあります。彼が他界してからは、発売されるアルバムは過去の録音ばかりで(当然ですが)、どこか物足りなさを感じていました。そんな中、ビル・エバンスに似たプレイスタイルのピアニストを探してたどり着いたのが、ヤンだったのです。
さらに運命を感じたのは、同じ日に私の知り合いのピアニスト、マティアス・ニルソン(Mattias Nilsson)のコンサートが! 彼とは直接会ったことはありませんが、突然メールが届いて、私の写真と彼のピアノでコラボすることに。YouTubeにもその作品が上がっています。実は今回のコンサートでコラボの話が彼からあったのですが、会場が教会ということで残念ながら実現しませんでした。私のスウェーデン・デビューも幻に。
4月15日、チケット発売開始と同時にパソコンに向かいました。まずは、ヤンのチケットを。初日だったこともあり、前から6列目のど真ん中の席をゲット!…のはずでしたが、最後の最後で問題発生。支払いができないのです。何度やってもエラー。ジョイの外国人スタッフに頼んでもうまくいかず、完全にお手上げ状態でした。
そんな時、頼りになるのがやっぱりヤン。彼に事情をメールで伝えたところ、すぐにフェスティバルのスタッフにつないでくれて、一件落着。原因はなんとシステムエラー。私だけの問題ではありませんでした。
ヤンとマティアス、二人に会えるのが本当に楽しみです。今回の旅のハイライトのひとつになるはず。もちろん、予定通りチケットが手に入っていれば…ですが。