JOY(ジョイ・イングリッシュ・アカデミー)

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全外協

全外協という組織を知っているでしょうか? 外国語教育事業の健全な発展を目的として、日本で最初に設立された「全国外国語教育振興協会」のことです。
ジョイは2000年にこの協会に加盟させてもらいました。その際、加盟校のリストを見てビビったのを今でも覚えています。そこには、イーオン、アテネ・フランセ、ELEC英語研修所、神田外語学院、日米会話学院、ベルリッツなど、NHKの英会話番組のテキストによく登場する超有名校が名を連ねていたからです。そんなところにジョイのようなローカル・スクールが入ってもいいのだろうか? と言うよりは、入会して何のメリットがあるのだろうか? なんて、実はつい最近まで考えていました。
しかし、この組織も大きく変貌しようとしています。特に、昨年、社団法人化されてからは、ジョイよりも小さな規模の、しかも地方からの加盟校が増えてきたのです。今では、北は北海道から九州まで、51の学校が参加しています。そして、これらの学校の経営者が自由に自分たちの意見をメールを使い主張し始めたのです。同じ問題や悩みを持つ経営者が全国にいる、ということを知るだけでもなぜか癒されます。
北海道では、ジョイの他、札幌のIAYとべテル英語センターの3校が加盟しています。今後は、旭川、函館、苫小牧、釧路など道内の地方都市にもこの輪が広がって欲しいものです。

外国人講師

妻からのなにげない一言、「手紙が届いたわよ」。中には、カナダ人夫妻に対する在留資格認定証明書が入っていました。私は、これで2人が来日できるという安堵感でいっぱいでした。と言うのも、外国人講師の雇用は英会話学校にとって生命線だからです。そして、このビザ申請の過程で煩雑で、ときとして不合理な事態も経験しなければなりません。
こんなときいつも思い出すのは、初めて外国人講師を招聘したときのことです。もう25年前のことになります。札幌の英会話学校に勤める大学の後輩から「アメリカ人の主人を雇ってください」と頼まれたのでした。私は「夫婦で帯広に来てジョイで教えるのなら考えるよ」と条件を出しました。そうは言ったもの、当時のジョイはまだまだ小さくて、生徒数はたぶん200名ぐらいだったと思います。全てが手探り、そしてビクビクものの申請でした。
申請後、なんと入国管理局からジョイを下見に来るという通知があったのです。担当者と私との会話を近くの机で彼女は聞いていました。なにせそのインタビューの結果で、彼女たち2人そして私の人生もが左右されるのです。きっと彼女は生きた心地がしなかったことでしょう。私はベストを尽くしました。そして、ビザが後日発給されたのです。あのときの感動の瞬間を今でも鮮明に覚えています。彼女は大粒の涙をこぼしていました。こうして、ジョイの初代外国人講師、ハリー・ロックレアーが誕生したのです。
ビザの申請のたびに、ドラマがありました。ビザの発給を受けながら、結局、帯広には来ないで他のどこかに消えていったアメリカ人もいました。とにかく外国人講師を採用するのは、地方の英会話学校にとって一番難しい部類の仕事です。ジョイの場合は、ラッキーなことにデイビットがそれを担当してくれています。デイビットもきっと今晩はゆっくり眠れることでしょう。

先生

日本語は難しい、特に敬語の使い方を若い人が苦手にしているという話を朝刊で読んだばかりでした。そう、実は私もその例外ではありません。それは若いからというよりは、私のコミュニケーションスタイルに起因するのかもしれません。「できるだけ親しみやすく話す」のが私のスタイルで、そんなことからフォ−マルな席に行くと別人28号になってしまいます。
こんな日に驚くべき手紙が届いたのです。それはある大手の出版社からのものでした。
昨年暮れにお手元にお届けいたしました弊社のダイレクトメールの宛名に不備がございました。敬称表記はすべからく「〜先生」とすべきところ、不躾にも「〜様」と打ち出したため、幾人かの先生からご叱正をたまわりました。この不手際は、発送業者のデータ変換のミスに因るのでございますが、もともと弊社の不行届きに責任があり、まことに恐縮に堪えません。ここに非礼を幾重にもお詫び申し上げます。どうかよろしくご諒恕のうえ、今後とも相変わらぬご愛顧をたまわりますよう伏してお願い申し上げます。
日本は難しい国です。この程度のことで、この会社に抗議の電話を入れた人が複数いるのですから。この出版社の性格から、対象になったのは大学の先生のはずです。この発送業者の担当者はどうなったのでしょうか? とても心配です。それにしても、このお詫びの手紙の敬語オンパレードには参ります。私には読めない漢字が3つもありました。

松香洋子

フォニックスと言えば、松香洋子先生。松香先生と言えば、フォ二ックス。その松香先生と久しぶりに札幌で会い、楽しい(ダジャレいっぱいの! もっともダジャレを言っていたのは私だけでしたが)の夕食をご一緒しました。今回は札幌の英語教材を販売するマックスが主催するセミナーの講師として招かれ、児童英語教材の著者としてこれまた有名な中本幹子先生と2人の豪華なジョイントセミナーでした。
松香先生には、ジョイにも1992年の第15回オール・イングリッシュ・デイのゲストとして来てもらったことがあります。その年は、今は亡き小川邦彦先生(山梨大学教授)とのダブルゲストでした。
今回のセミナーのテーマは、小学校における英語教育。その中で印象に残った言葉は、「これからの日本人は、片手に専門知識、そしてもうひとつの手には英語を!」というものでした。小学校での英語教育は、遠い将来につながるべきものです。その大事なスタートの時点で、せめて教える側が未来を見すえたビジョンがなくてなりません。
セミナーでは、先進地の小学校での英語教育をビデオで見せてもらいましたが、これは一見の価値があります。Seeing is believing. 近い将来、松香先生には再び十勝に来て頂き、刺激的な話をしてもらいたいものです。その後、もちろん菅野温泉にでも案内しようと思います。なにせ松香先生の温泉好きは有名なんです。となると、時期は「暑い春」がいいかな?(すいません。このギャグが高度すぎるとの指摘がありました。温泉は英語で?)

春の募集

新入生募集のチラシがジョイに届きました。私にとっては、今回で28回目の春の募集ということになります。チラシの表には、私がスーツを着てネクタイをしている写真が載っています。すでに2人の講師から、「これは浦島先生らしくない!」の声が同時に上がりました。そう、私がネクタイをするのは結婚式と葬式ぐらいで、あとはめったにすることはないからです。
この時期、私は異常に緊張しています。と言うのも、ジョイにとって、4月の募集は学年末試験みたいなものだからです。これまでの評価が募集につながると、私はいつもそう感じています。つまり、いい授業そして魅力的な学校運営をしていれば、生徒が集まってくるはずなのです。
実はジョイはそれほど広告費というものを使っていません。チラシを印刷し、新聞に折り込むのが一番の投資です。あとは電話帳への広告ぐらいなものでしょうか。と言うのも、どこかの英会話学校のように、広告に莫大なお金を使うということは当然授業料にも跳ね返ることになります。私のモットーは、「普通の学生や社会人が気楽に通うことができる程度の授業料で良質のクラスを!」ということです。ジョイはおかげさまで、生徒の友人や知人を紹介してもらうケースがとても多くなってきました。最近の統計によると、約半分の方はそんな形で入会してくれています。
いよいよ2月6日(日)の勝毎にチラシが折り込まれ、私のネクタイ姿が登場します。何人の方から、「こんな格好いつもしてないじゃない」「ネクタイが似合わないわね」なんて言われるのでしょうか? でも、私は気にしません。以前、大杉正明先生から「スーツとネクタイが日本一似合わない男」と呼ばれたことがあるからです。それ以上悪い評価はないと思うのですが、・・・・・。

弔辞

池田喜子(よしこ)さんのご霊前につつしんでお別れの言葉をささげます。
1月30日、日曜日の夜7時ごろ、ご主人から電話があり、池田さんの訃報に接しました。ご主人からの言葉を受け入れることができず、電話を切った後も、しばらく長い空虚な時間が流れました。
私が経営する英会話学校は今年で28年目の春を迎えようとしています。体の異状をうったえ辞職した平成15年9月まで、池田さんには小学生及び中学生を対象に、精力的に、そして真面目に23年間もの長きに渡り教えて頂きました。つまり私どもの歴史のほとんどを一緒に歩んだことになります。この場を借りて、お礼を申し上げます。本当にありがとうございました。
退院後、たくさんのお菓子を私たちのところに届けて頂いたのが、池田さんと会った最後になりました。元気になった姿、そしてあのときの笑顔が今でも私の脳裏に残っています。それゆえ、この現実を信じることができないのです。
これからは、天国で池田さんが好きだった英語を周囲のみなさんに教えてあげてください。私の父も4年前からそちらで暮らしています。ABCも分かりませんが、ぜひ彼にも辛抱強く教えてやってください。そして、ご主人と旅したヨーロッパの国々やエジプトの話をしてやってください。
池田さん、どうぞ安らかにお眠りください。私たちは池田さんのことをいつまでも忘れることはありません。さようなら、そして、ありがとうございました。
平成17年2月2日
ジョイ・イングリッシュ・アカデミー学院長
浦島久
*池田さんは57歳でした。若すぎますよね。

閉店セール

あるものを求め、立ち寄った文房具店でした。いつもはいないその店の奥さんが、レジカウンターに疲れた顔で座っていました。ふと後ろの壁を見ると「閉店セール 全商品50%OFF 」のポスターが。それを見ても、何ら特別な感情が起こらないのは、よくあるいつもの「閉店セール」だと思ったからかもしれません。
「実は今月で店を閉めるの」という奥さんの力ない言葉に私は驚きました。なにせこの店とは、ジョイを始めたときからの付き合いだったからです。と言っても、最近は安さに惑わされて本州の業者から買うことも多くなっていました。100円ショップの台頭もきっと経営を圧迫する原因だったに違いありません。でも、今回の廃業の直接の原因は、ご主人が脳梗塞で倒れたということでした。
70年も続いた店を閉めるというのは、きっと言葉では表わせないぐらい無念なことだと思います。その悔しさが奥さんの顔から読み取れました。こんなとき乗じて何かを買うのは非情なのか、それとも買った方が喜んでもらえるのか? 少し迷いました。でも、少しでも商品をお金に変えた方がその店にとってはいいのだろうと考え、ラックをいくつか買わせてもらいました。
どんな仕事にも最後の日は来るものです。永遠に続く企業などこの世には存在しません。電器店を経営していた私のおやじは、私が家業を継ぐ意志がないことを知ると、60歳そこそこで店を譲ってしまいました。そのときの気持ちはいったいどうだったのだろうか? ジョイに戻る車の中、バックミラーに映る私はいつになく真剣な表情だったに違いありません。

百円ショップ

恥ずかしながら100円ショップに行ってきた。もしかしたら誰か知り合いに会うのではないか、とドキドキしながら三条高校の前にあるショップに入る。
目当てのものは4月から始める「英文直解・音読コース」の資料を入れるホルダー。あまりの大きさに店員さんをつかまえ、それを売っている場所を聞く。すると「あちらです」と反対側の壁を指す。行ってみると、あることあること。へたな文房具屋よりも品揃えがすごい。数ある中から、気に入ったホルダーを買うことに。
ついでに店内を見て驚く。なんでも売っているではないか。中にはジャズのCDが100円。なんで100円で売れるの? 食べ物まで売っている。この国は本当に信じられない。そのうちこの店のコーナーで「100円英会話クラス」なんてものが始まるのでは? なんて考えながら歩いていると、あったあった「100円英会話の本」が。なんで本が100円で作れるの? 著者は印税をもらっているの?
都会では、15分ワンコイン(500円)の英会話レッスンが登場したらしい。昼休みを利用して、ランチの後、コーヒーショップに行く感覚で英会話のレッスンを受けるのだろう。時代は変わる。そして、その時代について行けない自分をまた発見した今日の100円ショップへの旅だった。

横山美里

ジョイの卒業生には、2人のピアニストがいます。横山美里(横浜在住)と市川純子(ニューヨーク在住)さんです。これまで十勝から東京芸大のピアノ科に合格したのはこの2人しかいないというのですから、これはジョイの誇りと言っていいでしょう。その横山さんのピアノコンサートが今日、帯広のレインボーホールで開かれました。300名ほど入るホールにはほぼ満員の人たちが集まりました。
横山さんは、小学校の低学年から高校3年生までジョイに通っていました。たぶんジョイのドアの2枚ぐらいは彼女からの月謝で払われた計算になるかもしれません。彼女には、小さなときからヤング・オール・イングリッシュ・デイなどのイベントでよく演奏してもらいました。そして、ロンドンの王立音楽アカデミーを卒業した際、帯広での卒業記念コンサートをジョイ主催でやらせてもらいました。その後の活躍は衆知のことだと思います。これまで2枚のCDアルバムをリリース。コンサートだけではなく、日本フイルとの共演なども記憶に新しいことです。
久しぶりに彼女のコンサートを聞いてきました。実は、私はクラッシックは苦手です。クラッシックのコンサートは数えるほどしか行っていませんが、その半分はたぶん彼女のコンサートだったと思います。実は今日こそ寝ないぞ、と決めていたのですが、前半はやられてしまいました。後半は「展覧会の絵」。かなり激しい楽曲だったので、なんとか2つのまぶたが仲良くならずにすみました。彼女のプレイを見て驚いたのは、とても力強くなったということでした。そのためか、鍵盤をならした後の静けさとのコントラストがやけに印象的でした。
公演後、「1枚目のCDを買ってからあなたの大ファンです」と、会場で買った2枚目のCDにサインを求める中年の男性。その横には、奥さん(なんと元ジョイの生徒)がニコニコと寄り添っていました。時の流れ、そして教え子の成長を目の当たりにして、なぜか私まで幸せ気分の一日でした。

石井彰

石井彰というジャズピアニストを知っていますか? 私が今一番気に入っているピアニストです。彼のトリオに来てもらい、昨日、帯広でライブを開きました。
人との出会いは不思議なものです。彼の存在を知ったのは、1枚のサンプルCDからでした。2年前のこと、北海道教育大学釧路校で私の集中講座を受講していた学生のひとりに、「先生はジャズが好きなのですよね」と差し出されたのです。彼女は市内のCD店でアルバイトをしているとのことでした。そのサンプルCDには、日本のジャズグループが新しくリリースしたアルバムから1曲ずつ収められていました。その中で、私の耳に残った曲がありました。それが「The Rainy Day」という曲で、それを演奏していたのが石井彰トリオだったのです。
東京に行った際に、タワーレコードで石井彰のアルバムを探しました。すると4枚も出ていたのです。「The Rainy Day」が入ったアルバムを1枚だけ買うか? それとも4枚全部を買うか? 迷いました。そして、自分の耳を信じて4枚とも買うことにしたのでした。そして、私の判断は間違いではなかったのです。4枚全てが素晴らしいCDでした。そんな話をウエブサイトに載っていたアドレスにメールを入れると、彼から「ありがとう!」という返事が届きました。
昨年の4月に東京・銀座で開催した浦島甲一写真展に、石井さんは仕事の合間を見つけわざわざ来てくれたのです。そこで彼の人柄に触れ、すっかり私はファンになりました。そんなことから昨日のライブが実現したのです。今年から始まった冬音楽祭のオープニングを飾るライブには、120名のジャズファンが集まりました。私も50枚ほどジョイの生徒を中心に販売させてもらいました。みなさんの協力に感謝します。ライブでは「The Rainy Day」を生で聞くことができ、それはそれは感動ものでした!

英検に挑戦

TOEICに押され気味とはいえ、学生の間では英検はいまだ人気が高いようです。最近では、2級に合格すれば入学できるというアメリカの大学も出てきました。将来、英検がTOEFLの代わりに使われるようにでもなれば、人気が再び高まることになるかもしれません。
英検のクラスを教えていていつも疑問に思うのは、最初の問題に出てくる単語です。本当にこんな単語使うの? こんなの覚えなくてのいいのでは? なんて正直思ってしまいます。事実、これでやる気をなくす受験者も多いのではないでしょうか。そんな人は、英検問題集のリーディングのセクションから始めることをお勧めします。各問題は内容もしっかりしていて、解答したあとは音読のいい教材になります。
学生のみなさんだけでなく社会人の方々にも、ぜひ英検にチャレンジしてもらいたいものです。こんなことを書くと、まるで英検の営業マンみたいなんて言われそうですが、実は、今の私があるのは英検のおかげなんです。ご存じの方も多いと思いますが、私は大学では英語教育を専攻していません。もちろん教職の免許もなければ、海外留学の経験もありません。そんな私がジョイを始めた28年前、この仕事を続ける上でも絶対欲しかった資格が英検1級でした。
ジョイを始めたその年の春は、一次試験で不合格。そして、秋の試験でやっと一次試験に合格しました。二次試験の結果は、年末に届きました。祈るように見たはがきには「合格」の二文字が光っていました。その後、私の人生は変わりました! 今の自分を変えたければ、英検を受けてみるのもいいかもしれませんよ。

ニュース英語

もう15年以上も「ニュース英語」(当初は「時事英語」)というクラスを担当しています。特に水曜日のクラスには、ジョイの精鋭と言われる生徒が6名来ています。そのうち2人は昨年英検1級に合格しました。そんなことで、私にとっても水曜日は大変な日で、午前中はほとんどこのクラスの準備をしています。
今日のトピックは、あの小さな体で日本人初のNBAデビューを果たしたタブセ・ユウタ。珍しくスポーツ記事、しかも野球や相撲ではなくバスケットボールというのはクラス始まって以来のことでした。半期22クラスのうち一番多いのはやはり経済記事(私の好み?)ですが、政治、教育、環境なども一般的です。そして、音楽、スポーツ、農業、科学に関する話題も、半期に1回ぐらいは選ぼうと努力しています。特に農業は、日本の食糧基地、十勝を意識してのことです。
ところで、私がいつも苦労するのはどの分野だと思いますか? それは、スポーツ関連の記事で、それぞれのスポーツ特有の表現や専門用語がその主な原因です。今回は学生時代バスケットボールをやっていたデイビットのおかげでなんとか準備をすることができました。
ところで、私はタブセに期待しているひとりです。今はサンズから解雇され、次のチャンスを探している身ですが、がんばって欲しいですね。彼の短い足に親近感を覚えます。

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