『夢見る水の王国』
寮美千子さんが浦島甲一ウェブサイトを見てメールをくれました。寮さんと言えば、泉鏡花文学賞受賞作家です。最新作は長編小説『夢見る水の王国』。上下2巻で角川書店より刊行というのですから、本当にすごい人になりました。興味のある方はぜひ読んでみてください!
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4048739506/harmonia-22
寮美千子ウェブサイト:http://ryomichico.net
実はこんなすごい人に浦島甲一のCD-ROM『野の精霊〜十勝野〜』(金羊社)に詩を書いてもらったことがあります。短い言葉の中にそのセンスが光ります。そう思いませんか?
夜明け
百年前 千年前
昇る朝陽のなかで 流れていたように
きょうも川は 静かに夜明けを流れる
海になるために
大地をめぐってきた 無数の小さな歌が
たったひとつの
巨きな歌になるために
精霊の宿る樹
太陽の光で 幹と枝と葉を育み
月と星の光で 魂を育んできた
この樹を見あげる
誰よりも長く
誰よりも遠く
空と大地を見つめてきた
一本のハルニレの木
2010.01.15 22:07