大井戸百合子
大井戸百合子。この名前を聞いてピンとくる人は、かなりの芸術通かジョイ通です。この人は活動の場を北海道からアジアに広げる銅版画家で、ジョイにもなんと作品が1枚飾ってあります! 場所はバッキーホール。入ってすぐの壁にライトで照らされている作品『リンゴ売り』がそれです。
大井戸さんと知り合ったのは1988年ですから、もう18年も前のことになります。当時、北海道大学で教えていたウイリー・ジョーンズ先生と一緒に大井戸さんのアトリエを訪ねました。ウイリー先生が英文雑誌『ノーザン・ライツ』に連載していた「北の職人シリーズ」の取材のためでした。
そこで会った大井戸さんは、とても素朴な人でした。モチーフも小樽の市場など、とても北海道ぽいものが多かったようです。その大井戸さんがなぜか急にアジア諸国に目を向け始めたのには、驚きました。「どうやって英語を勉強したらいいの?」なんて何度か聞かれましたが、大井戸さんがこれほどアジアにのめり込むとは考えてもいませんでした。
その大井戸さんの原画巡回展「マレーシアの街角」が、3月18日(土)から26日(日)の予定で北海道新聞帯広支社1階「道新情報プラザ」で開かれます。18日には2時から3時まで、大井戸さんが自ら作品説明をしてくれるそうです。ぜひ、足をお運びください。小樽の市場のリンゴ売りのおばちゃんもいいのですが、大井戸さんが描くマレーシアの活気溢れる市場がこれまた不思議な魅力を出しています。
2006.03.06 22:16