世界の中の日本
午前中、帯広大谷短期大学の授業を担当してきました。これは北方圏センター帯広国際センターの高橋幹夫館長(元帯広市長)が担当する「国際交流論」の一環の授業で、そのゲスト講師として招かれたものです。
テーマは「世界の中の日本」。それを90分で話すというのですから、正直、何を話していいか分かりませんでした。いろいろと考えた末、私にとって世界との初めての接点になったヨーロッパ一人旅の話をすることにしました。それは私が大学4年生、21歳のときにした3ヶ月、1日5,000円の貧乏旅行でした。
まず、ヨーロッパの地図に私が回った12ヶ国に番号を付けた用紙を渡し、その国名を学生に書いてもらいました。案の定、なかなか国名が分かりません。当時の私も同じでした。旅行して初めてそれぞれの国の位置が頭に入りました。こんなものなのですね。
最初の国となったフランスから最後のイギリスまで、それぞれエピソードをひとつずつ紹介させてもらいました。資料となったのは、当時つけていた日記です。生まれて始めた書いたその日記はカビ臭く、32年という年月を感じさせました。また、旅行中に撮ったカラー写真はもうセピア色になりつつあります。
でも、久しぶりに日記を読んで、「社会に出る前に度胸をつけたい!」という目標に向かい必死で旅行していた自分を発見することが出来ました。イタリアで騙されたこと、スペインで警察にお世話になったこと、全てが今やセピア色の思い出です。ユーミンの「あの日にかえりたい」が心の奥底に流れ始めたときに、90分の持ち時間が終了しました。こんな機会もいいものです。高橋さんに感謝。でも、「世界の中の日本」とは少しかけ離れていたかな?