えいごや
教育関係者からのニュースレターで、慶応大学の学生が今春開設した「中高生のためのOral Reading Space えいごや」(藤沢市)のことを知りました。「えいごや」を主宰するのは3年生で、慶応大学湘南藤沢キャンパスなどが実施している第6回「湘南ビジネスコンテスト」の学生起業アイデアコンテスト部門で優秀賞(事業・研究助成金5万円)に選ばれたプロジェクトだそうです。
「えいごや」のプログラムの立て方は一般の英語塾とはかなり違います。最初の1ヶ月は文法を中心に、次の1ヶ月は発音を、3ヶ月目以降は長文の音読を行うというのです。そして、私が注目したのは、「音読ができるようになれば、自然に単語を覚えられ、文章の読解力やヒアリングの力も付く」という考え方です。実は、私も英文直解・音読コースをやり同じようなことを感じています。さらに付け加えるなら、やり方によっては、「音読をすることでスピーキングもできるようになる」ということです。
もうひとつ「えいごや」が重要なポイントとして上げているのが、「1ヶ月ごとに、目標を示す」ことです。授業の中で、生徒自身が何をしなければならないかを理解し、達成したことが自分で分かるようシステムを作る。当然のことのようでなかなか実践されていません。でも、大学3年生にして、この学生さんは分かっているようです。
私の場合は、音読した記事の語数をノートの最後のページに書かせて、それまでのものに加算させる方式を取っています。そうすることで、自分がどれだけ努力したかが数字的に明らかになるからです。これまでの経験から、1万語を読むと、準2級レベルの生徒は英検2級に合格できるようです。
いずれにせよこのやり方で大事なのは、音読の指導ということになります。これが以外と学校ではなされていないのです。事実、英検の面接官をしていると、受験生の音読の力は年々落ちているのが分かります。音読にはスキルが必要です。これを一度身に付けると、自信につながっていきます。みなさんも、ぜひ音読に挑戦してみませんか。あなたの英語が変わりますよ。