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スピーチ・コンテスト

第26回北海道高等学校英語弁論大会十勝地区大会の審査をしてきました。初めて審査をしたのは20年近く前のことです。最近は、毎年のように声がかかっています。
今年の参加者はなんとたったの11名。30人近くが競い合った一昔前は、終わると外は暗くなっていました。今日は2時半前には終了。スピーチコンテストに対する情熱が失せてきたようです。まあ、学生は年々忙しくなり、先生も指導する時間がないとなれば、仕方ないかもしれません。これは十勝だけでなく、全国的な傾向のようです。
今年の参加者は1年生が7名そして2年生が4名でした。つまり3年生が一人もいなかったのです。例年、1・2年生でコンテストを経験し、3年生で勝負に賭ける高校生がいるのですが、今年はいませんでした。当然、いつもよりレベルが全体的に落ちたように、私には思えました。
今日のコンテストでとても感動したことがあります。最後に登壇した鹿追高校の女生徒が、スピーチが始まってすぐに今にも倒れそうになってしまいました。聞くところによると、修学旅行から昨夜9時に戻り、そしてコンテストが始まる9時半までに鹿追から車でやってきたというのです。かなり疲れていたに違いありません。しかも、今朝から耳鳴りがしていたそうです。
途中でこれは無理と判断し、中断させて控え室に先生が連れて行きました。でも、この日の為に準備したスピーチをなんとか披露したいという本人の希望で、30分間休憩をとり彼女の回復を待つことになったのです。そして、イスに座り(倒れでもしたら、危険なので)、スピーチが始まりました。その時、聴衆の心はひとつでした。なんとか最後までがんばってほしい。何度もつまりながらも、3分の2ぐらいまで終えたのですが、そこで大事をとりストップさせました。
最近の若者はなんでも簡単にギブ・アップしてしまう。なんてコメントをよく聞きます。でも、今日は彼女の姿を見て、私はとても感動してしました。その姿はオリンピックのマラソンで衰弱しながらも完走したアンデルセン選手のようでした。彼女はまだ1年生、来年に期待したいと思います。

2005.11.17 19:24
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