開講式
ジョイにとって今年はシニア元年です。そして、「かちまいアカデミー」の「60歳からの英語入門」が今日スタートしました。初めての記念すべき講座ということで、私も午後1時に教室に入り、少しだけ受講生にお話をさせてもらいました。
受講生は8名(うち6名が参加)。とにかく緊張のためか、みな静かで行儀がよくて、子どもたちのクラスとは明らかに違います。そこで雰囲気を和らげるために、ギャグのひとつふたつを披露。その後、担当講師の伊藤先生にバトンタッチして教室を後にしました。伊藤先生からの報告によると、レベル的には中学1年生の英語を最初からやるのにピッタリのメンバーだったようです。少し安心しました。なにせレベルの合わないクラスほど教えるのが大変なことはありません。
開講式で思い出したことがあります。帯広のカード会社の連鎖店(NC)がカルチャー講座を始めたときのことです。まだ20代だった私も「トラベル英会話」の講師として、最初のクラスにのぞみました。会場はNCの立派な会議室で、対面式に机がアレンジされていました。私はとても緊張していたのですが、NCの社長さんも同じだったのかもしれません。開講に当たって社長さんの挨拶が始まりました。そして、スピーチの最後にそのハプニングが起こったのです。
「それでは、先生よろしくお願いします!」と大きな声で言いながら、私とは反対にいる紳士に向かって社長さんがお辞儀をしたのです。慌てたのはNCの担当者でした。「先生はこちらです!」と私の方を指したのですが、時すでに遅し。そのときの社長の決まり悪そうな顔、それ以上に、情けなかった自分を今でも覚えています。若かったので、先生には見えなかったのでしょう。でも、あの時、私は確かスーツにネクタイ姿だったと思います。こうして、「トラベル英会話」は最初から「トラブル英会話」になってしまいました。
52歳になってよかったことがあります。どこに行っても、そんなに緊張しなくなったことです。話をする際、相手はほとんど自分よりも年下の人になりました。そして、年上だとしても、そんなに年齢は開いてはいません。これって、喜ぶべきことなのでしょうか? それとも、悲しむべき? まあ、いいように解釈しましょう。人生、それぞれの時代を楽しむべきでしょう。