ようすけ
日曜日の楽しみはCD店でのんびり過ごすことです。札幌や東京と違い、久しぶりに店に入っても推薦曲が同じだったりするとがっかりすることもあります。でも、人口17万の帯広では仕方ないことかもしれません。なにせこの町のジャズ人口は600人とのことです。今日はたまにジャズギターが聴きたくなり、チエックしてきました。
ジャズ・ギターリストと言えば、私は昔からケニー・バレルとウエス・モンゴメリーが好きです。そして、最近のお気に入りは、ラッセル・マローン。彼はジャズシンガーのダイアナ・クロールのバックで演奏していたことで知ったのですが、今や人気ギターリストになりました。2001年に出たアルバム「ハートストリングス」は最高です。これは、彼の初のストリングス・アルバムで、最初から最後までお洒落なバラード集に仕上げられています。そうそう、その彼が10月28日に札幌に来ます。私は残念ながら平日ということで、行けそうにありませんが。
そして、今回私が注目したのが「小沼ようすけ」です。彼は1974年秋田県生まれと言いますから、31歳という若いアーティストです。ジャズ専門誌「スイングジャーナル」誌2004年度人気投票ギター部門第2位になっています。
彼の初期のアルバムは、私には元気がありすぎて、「買おう」という決断までには至りませんでした。今回、購入してきたのは4枚目のアルバム『The Three Primary Colors』(2004年リリース)で、これはなかなか聴かせます。ジャコ・パストリアスの再来と言われる天才ベーシスト、リチャード・ボナをベーシストに迎えた初の全編ギター・トリオによるアルバムで、ニューヨークでレコーディングしたものです。
一番印象に残った曲は、「Dawn」。彼が書いた紹介文には、「今回のレコーディングのために、ニューヨークについてからホテルにチエックインし、時差ぼけで朝の4時ぐらいに起きてしまい、ホテルの外を散歩しました。そんな後にホテルの部屋で書いた曲です。普段ものすごく賑わっているタイムズ・スクエアーもさすが人がまばらで、まるで某映画のワンシーンのようでした。子どもの頃から夢だった念願の海外レコーディングに向けての期待と不安を感じながら歩いた朝のニューヨークは僕にとって特別なものでした」、と書かれていました。
ウーン、私にも同じような経験があります。確か私も4時頃でした。朝のニューヨークを散歩したあのときの街の音が今にも聞こえてきそうです。そうそう、確かに映画のワンシーンのようでした。もちろん、主役は私!
小沼ようすけ。ジャズ・ギターリスト。これからも注目して行きたいと思います。