クライド
雨の日曜日。こんな日曜日にピッタリの男が打ち合わせにやって来ました。クライドです。彼のことを知っている人はどれだけいるでしょうか? フルネームは、クライド・ダブンポート。1988年から2年間ほどジョイの専任講師として勤務したことがあります。名前の通り、決して「明るい」男ではなく、「くらいどー」とよく呼ばれていました。その後、広島県立大学助教授になりながら、なぜかその職を捨て、日本人の奥さんと一人息子とともに十勝に。現在は、帯広の岩内に住み、中札内でAETをやってます。
クライドは、その性格もあって、決して英会話講師にピッタリという人材ではありませんでしたが、ライティングの力は相当なものです(たまに書く笑えないジュークには閉口することもありますが!)。これまで『ノンストップ英会話』(NHK出版、1991)、『自分を語る英会話』(ジャパンタイムズ、1992)、『英語の決まり文句』(ジャパンタイムズ、1994)、『英会話のかんづめ』(旺文社、1998)、『英会話・つなぎの一言』(講談社インターナショナル、2000)、『英会話お決まり表現160』(マクミラン、2002)、『やさしい英語で自分を語る』(ジャパンタイムズ、2002)、計7冊を共著で出版しました。
今回2人で改訂版を出そうとしている『自分を語る英会話』は、13年前に書かれたものです。現状と合わないところがたくさんあるのですが、特に笑ってしまったのは「経済」のスピーチでした。そこには、「日本経済はたいへん好調です。円は強く、大企業はたくさん利益をあげています。就職先は見つけやすく、失業率はたいへん低くなっています。・・・」。いまや古き良き時代ですね。この本を編集していたのはバブル崩壊前だったようです。数年前、この本は台湾でも翻訳されましたが、英文はそのまま使われています。台湾の人たちは、今頃、笑っているかもしれません。
今回の改訂は、考えた以上に面倒なものになりそうです。スピーチを書き直し、文字を大きくして見やすくし、音読ができるようにCDをつけ、・・・。でも、なんとか今年中には出版したいと考えています。クライドのクリエイティブなライティング力が発揮されるはずです。