そばの話
「そば」の話と言っても、「近所」の話ではありません。食べるそばの話です。実は今日、うちのスタッフから新しいおそば屋さんがオープンするということで、名刺をもらいました。聞くと、彼女のお父さんの同級生がオーナーとのことでした。その名刺に書かれた「高野一俊」という名前を見て、ガーン。この人こそ私がそば好きになる切っ掛けを作ってくれた人だったのです。
あれから10年以上の月日が流れたかもしれません。友人に誘われるまま、十勝のガラス作家として知られる勝野さんの庭(隣には畑が広がっていました)でのソバ会に参加したのでした。そこでそばを打っていたのが、高野さんです。力強くそばを打つ姿を今でも覚えています。高野さんはお米屋さんを経営していて、そば打ちが趣味だと話していました。そのソバの美味しかったこと! それ以来、私はそばが大好きになりました。
そうそう、ソバも美味しかったのですが、その場の雰囲気も最高でした。畑で作ったそばを勝野さんが自ら石臼で挽きそば粉にし、それを数人のそば打ち大好き人間が次々と打つのです。そして、近所の山で採ってきた山菜をてんぷらにし、そばと一緒に食べるのですが、これは私には未体験ゾーンでした。のんびり何時間もかけ、集まった人たちが思い思いにゆっくり過ごすのです。これぞ、本当のスローフード、スローライフでした。
それからというもの、ずいぶんいろいろなそば屋さんに足を運びました。人により好みは違いますが、私が好きなそば屋は、清水の「目分料」、芽室の「銀河」、陸別の「はた食堂」、そして帯広の「三国」です。そして、また、期待できそうな店が明後日オープンします。その店の名前は、「手打蕎麦 掌(たなごころ)」(音更町木野大通東6丁目1番地 電話43−5801)です。開店の日はやめ、しばらくして店が落ち着いてから行ってみたいと思います。