小林敏彦
英語界にもそれぞれの分野でいい仕事をしている先生がいます。こと英会話書の出版に関して言えば、以前、ブログで取り上げさせてもらった晴山陽一さんの他にもうひとりいます。それが、ジョイにも4度来てもらったことがある、小林敏彦先生(小樽商科大学大学院ビジネススクール助教授)です。この2人は本作りのまさにプロと言っていいでしょう。
実は、この小林先生はもともと私の出身大学、小樽商科大学の後輩です。私が國弘正雄先生の講演会を聞くために小樽に行った際、当時大学生だった小林先生が私を会場で見つけ、私の著書『英会話質問帳』にサインして欲しいと頼んだというエピソードがあります(私はまったく覚えていません!)。ところが、そのときの私は「恥ずかしくてサインなんかできない。勘弁してください」と断ったというのです。今なら、サインを喜んでいくらでもするのですが、・・・。あれから20年。形勢は完全に逆転してしまいました。
小林先生の初めての著書『人物表現データバンク—こんな人を英語で何という 』(ジャパンタイムズ)が出たのは1992年のことです。それから今までに出版されたものは、英語関連書が30冊そして翻訳本が7冊、計37冊です。これは驚異そのものです。なにせこれまでに1年に平均3冊も世に出したことになります。しかも最近の著書は労作が多く、書店で売れているだけでなく、専門家の評価がとても高いものばかりです。
小林先生の最新作『日常英会話ネイティブの公式』(語研)が最近届いていました。この休みに読ませてもらったのですが、よくある奇をてらったフレーズを選ぶのではなく、頻度の高いものを集めています。「これ一冊をマスターするだけで、日常英会話はバッチリ」、そう確信させる説得力がこの本にはあるようです。機会があれば、お近くの書店で手に取ってみてください。最近は「謹呈」を受けるだけで、お返しができていません。そろそろ1冊やらなければ!