菅正隆
「英語教育・ゆかいな仲間たち」の仕掛人、菅正隆先生(私は「菅さん」と呼んでいます)との出会いは1996年に開かれた北海道英語教育フォーラムでした。ジョイB館のバッキーホールは演芸場に早変わりし、異様な雰囲気に包まれていました。コテコテの大阪弁を話す男(菅さんは岩手県の出身ですが、大学が大阪でした)が笑いを誘っていたのです。当時はまだ大阪府立長吉高校の現役の先生でした。
菅さんのやることはとにかくスケールが大きいのです。教室から国際電話をかけたり、落語家を呼んで来たり、パエーリャを作ったり。でも、確実に英語嫌いの生徒の心を動かし始めていました。笑いあり、涙ありの、それはそれは強烈な英語クラスでした。
その後、大阪府教育委員会に入り教員研修などを担当していました。昨年、中学・高校教師向けセミナーの講師として大阪に呼んでもらった際、私は菅さんの違った側面を見てしまったのです。それは「きめ細かな配慮」「人に対する思いやり」でした。「ゆかいな仲間たちを帯広で!」という話が出たのは、そのときのことです。
今年の3月末に菅さんから届いたメールには驚かされました。大阪府教育委員会を辞め、文部科学省に入るとの内容でした。こんなに文部科学省を身近かに感じたことはこれまでありません。今回の「ゆかいな仲間たち」のサブタイトルは「6月11日帯広で何かが変わる!」です。菅さんには、帯広だけでなく、日本の英語教育を何か変えてくれそうな「悪寒」、いや「予感」がします。
2005.06.07 23:03