ピアノマン
英国の海岸で保護されたピアノを弾く身元不明の男性が世界で注目を集めています。そして、この“謎のピアノマン”のおかげで恩恵を受けている人がいるのだそうです。その人の名は、ビリー・ジェエル。私は「ニューヨークの想い(New York State Of Mind)」「オネスティ」 「素顔のままで」が大好きで、「ポップスでリスニング」のクラスでも使わせてもらいました。
なぜビリー・ジェエルが? という人もいることと思います。実は彼の32年前の名曲に「ピアノマン」があります。その曲が英国での報道の際にBGMで使用されていることから、最近発売されたベスト盤「ピアノ・マン:ザ・ヴェリー・ベスト・オブ・ビリー・ジョエル」の出荷枚数が倍増しているのだそうです。「謎のピアノマンの仕掛人はビリー・ジェエルでは?」なんて考えるのは私だけでしょうか? それにしてもベスト盤のタイトルがあまりにもタイミングがよすぎます。
男性は20~30歳代で、身長約180センチ。ずぶぬれの黒タキシード姿で海岸を歩いているところを警察に保護されたそうです。男性は全く話さず、目も合わそうともしないといいます。医師らがペンと紙を渡すとグランドピアノの絵とスウェーデン国旗を描いたというのです。そして、病院の礼拝堂にあるグランドピアノの前に連れて行くと、「白鳥の湖」やジョン・レノンの曲のフレーズ、オリジナルらしい曲のフレーズをひき続けたというのですから、これはできすぎています。
来月あたりに「謎のピアノマン」なんてタイトルのCDが出たら、私は怒ってしまいますよ。「実はこのアルバムを録音した直後に、彼は失踪したのです!」なんてことにならないでしょうね? でも、発売されたら、私は騙されて1枚買わせてもらいます。なにせ楽器の中で私はピアノが一番好きなんです。今晩は家でビリー・ジョエルのアルバム「ストレンジャー」でも聴きますか。