卒業写真
おやじの個人的な興味からか、私はなんと小学1年生のときに最初のカメラを買ってもらいました。小さくて黒いオモチャのようなカメラでしたが、クラスで持っていたのは私ただ一人でした。ザッと計算すると、かれこれ45年のカメラ歴ということになります。でも、私には芸術的なネイチャー写真の志向はなくて、芸術的な(?)スナップ写真を主に撮っています。
我が家には子供たちの写真がたくさん飾ってあります。「プロが撮影したの?」なんて言われたことが一度だけあるのですから、私の腕前もまあまあなのでしょう。遠山顕さんに会うと、グリーンパークで15年前に写した子供さん(メリサちゃん)の写真のことが、今でも話題に上ります。あの写真は私の最高傑作かもしれません。
今日の午前中、昨年9月に完成した自宅の写真を撮りました。居間には私がこれまで集めたお気に入りのアンテークが勢揃い! バンクーバーで買ったラジオ、アメリカの友人からプレゼントされたビール瓶(?)、叔父からもらったトースター、想い出の品ばかりです。そうそう、我が家の主役はなんと言っても大正時代のパイプオルガン。それが居間のど真ん中で威張っています。
しかし、悲しいかな、今日の午後に子供たちが札幌から戻る前には、これら全てのアンティークを片づけなければなりませんでした。4歳と2歳の子供には私のセンスの良さ(?)が理解できなようです。彼らにはトーマスの機関車やお猿のジョージのオモチャの方が魅力的なのです。
今まで使ってきたカメラでこうして写真を撮るのは最後になるかもしれません。実は、私も遂にデジカメを買う決心をしたのです。時代の流れに逆らうことはできません。カメラ店でも主流は完全にデジカメになってしまいました。つまり、今日が長年使い慣れた一眼レフカメラの卒業式、撮った写真は「卒業写真」なるということになります。ユーミンの歌が聴こえてきそうですね。