ゆとり教育
農林水産省のよく変わる農業政策(人はこれを「農政」ではなく「ノー政」と呼んでいました!)に農家の人たちが振り回されていたのは一昔前のことです。最近は、農林水産省のお株を文部科学省が奪ってしまった感があります。
21日、水戸市の茨城大学付属中学校でスクールミーティングが開かれました。中学生からは「学校は勉強する所なのに、総合的な学習の時間のせいで、学校外で勉強するなど逆転現象が起きている」などという厳しい質問が相次いだそうです。中山文科相は「ゆとり教育の見直しで教科書のページ数も元に戻りつつある。(薄い教科書の)皆さんには申し訳なく思う」と答え、ゆとり教育については「授業時間を減らしたことは反省すべきだと思う」と中学生に謝罪したというのですから、これは完全な敗北宣言なのでしょう。
実はジョイも2003年4月から、それまで「聞く・話す」を中心にした小学生英会話コースのカリキュラムを「聞く・話す・読む・書く」の4技能を同時に進めるように方針を転換をしました。そのために1年あまりの時間を準備に費やしたのですが、その余波は今でも続いています。たかが一つの学校でこれほど大変なのですから、それが日本全体の教育方針となると、一部の生徒に謝るぐらいで済まされる問題ではありません。
次の学習指導要領が導入されてすぐに、「子供が荒れる原因はやはり偏った学力によるもの。総合学習の時間はやはり必要だ!」なんてことにならなければいいのですが。学習指導要領の作成者には頭の中をクリアにして、ゆとりを持って大事な意思決定をして欲しいものです。ゆとり教育が一番必要なの彼らなのかもしれませんね。
2005.04.22 21:54