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外国人講師

妻からのなにげない一言、「手紙が届いたわよ」。中には、カナダ人夫妻に対する在留資格認定証明書が入っていました。私は、これで2人が来日できるという安堵感でいっぱいでした。と言うのも、外国人講師の雇用は英会話学校にとって生命線だからです。そして、このビザ申請の過程で煩雑で、ときとして不合理な事態も経験しなければなりません。
こんなときいつも思い出すのは、初めて外国人講師を招聘したときのことです。もう25年前のことになります。札幌の英会話学校に勤める大学の後輩から「アメリカ人の主人を雇ってください」と頼まれたのでした。私は「夫婦で帯広に来てジョイで教えるのなら考えるよ」と条件を出しました。そうは言ったもの、当時のジョイはまだまだ小さくて、生徒数はたぶん200名ぐらいだったと思います。全てが手探り、そしてビクビクものの申請でした。
申請後、なんと入国管理局からジョイを下見に来るという通知があったのです。担当者と私との会話を近くの机で彼女は聞いていました。なにせそのインタビューの結果で、彼女たち2人そして私の人生もが左右されるのです。きっと彼女は生きた心地がしなかったことでしょう。私はベストを尽くしました。そして、ビザが後日発給されたのです。あのときの感動の瞬間を今でも鮮明に覚えています。彼女は大粒の涙をこぼしていました。こうして、ジョイの初代外国人講師、ハリー・ロックレアーが誕生したのです。
ビザの申請のたびに、ドラマがありました。ビザの発給を受けながら、結局、帯広には来ないで他のどこかに消えていったアメリカ人もいました。とにかく外国人講師を採用するのは、地方の英会話学校にとって一番難しい部類の仕事です。ジョイの場合は、ラッキーなことにデイビットがそれを担当してくれています。デイビットもきっと今晩はゆっくり眠れることでしょう。

2005.02.08 19:58
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